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Radiator

1ヶ月ぶりの更新になります。

というのもケース加工はとうに完成してますが、マザーを含めCPUやVGAの新製品待ちの状態です。

チラホラ980X-ESやGTX480などの情報が入ってますが、市場に出て水枕などモロモロが入手できるようになるのはまだ先の話なのでしばらく様子見です。中でも特にデザインが一新したASUSのR3Eには期待しています。一瞬EVGAかと思いましたが、USB3.0やSATA600も搭載したX58ハイエンドマザーです。2010Q2予定のX68まで待つかどうかはR3Eの出来しだいですね。

Asus_Rampage_III_Extreme_board_01.jpg

そんなわけで特にやることもないので、ケース内に設置予定のラジエーターを選んでました。いろいろとラジの構造などを調べていたら奥が深かったので、参考までレポートしたいと思います。

ラジエーターの構造がどのようになっているか皆さんご存知ですか?

ラジは最適なパス数(pass)と列数(row)、チューブ径やフィンピッチなどを元に設計されています。

例えば、HWLabのGTXシリーズやTFCのMONSTAシリーズなどは、1,500rpm以上の高速ファン使用を基準に最もパフォーマンスが得られる設計になっています。

tfcmonstatubes.jpg

わかりにくいと思うので図を元に説明します。
この図は私が作ったものではありませんが、わかりやすい図なのでちょっとお借りしたものです。

これはTFCのMONSTAですが、タンクはアッパーとローに分割され基本的なUフロー構造です。チューブ数は合計で56本、1平面あたり14本のチューブで構成され、それが4列に重なっています。このようなラジを2pass/4rowsといいます。

パス数は図の赤い線の向きで1パス、ボトムタンクで折り返し青い線の向きで1パスの計2パスと数えます。Uフローのラジは大半が2passになり、クロスフローのラジは1passのものが主流です。

調べた限り3passや4passのラジは今のところないと思います。

パスが多いと単位面積あたりの熱交換量が増えますが流量が落ち込みます。
その反面、流速が上がり熱伝導率が向上するのでトータルでは熱交換量が上昇しますが、それなりのポンプ性能(揚程/流量)が要求されます。

monstatesting6.png

また列数が増えると当然厚みも増えるわけで空気抵抗も増えます。
つまり通気量が減少するので高回転ファンでないと性能を出し切れません。

上記のグラフが参考になります。
リンク先

それと熱交換が最も効果的に作用するのは1列目のチューブであり、2列目以降の熱交換率は20~30%程度しか影響しません。これはファンをpushとpullで挟んだとしても通気量が増加するだけで同様です。

次にGTXシリーズです。

GTXは2pass/2rowsのラジで同じUフローでもパスの方向が通常のラジとは違う。

HWlabs480GTX2PassFlow.png

リンク先

RADFLOW_DUAL.jpg

図をご覧になればわかると思いますが、前後でパスしています。

これはどういう意図があるのかというと、単位面積あたりの熱交換量は変わりませんが、前面2列の全チューブで集中的に熱交換を行うことができます。前段で説明したとおり熱交換率の劣る後部2列には冷えた冷却液が循環するよう設計されているので、通常のUフローよりも効率がよいのです。

HWlabs480GTXTubeCompared.png

またGTXシリーズは通常のチューブよりも細く設計されており、それにより圧損は高くなりますが流速を稼いでいます。前段でも触れましたが、圧損により流量が落ち込んでも流速が増加すると熱伝導率が向上します。

ここのレビューでも解説されてますが、圧損の高い水枕と同じ原理だと言っています。

ただこの仕組みに少し疑問があります。

チューブを細くし流速を高め熱伝導率を向上させる方法は水枕には有効かと思いますが、ラジエーターの場合は基本的に流速はゆっくりで、熱交換時間を長くした方が効率よく冷却させることができると思うのです。

個人的にはGTXシリーズは2pass2rowsで実質は4列のチューブがありますが、pass方向はこのままで厚みは増すけどMONSTAと同様にチューブを広くした方が熱交換率は向上する気がします。またXSPCのRXシリーズは2pass3rowsでチューブも広く最も圧力損失の少ないラジと話題になってますが、逆に流速を落とさないと効率よく熱交換がされないと思います。

最適な熱伝達率を得るためには流速と流量のバランスが大切です。
PC水冷において、1系統で流量が3.0~3.5LPMを維持するのが最もバランスがよいとされています。

最近のトレンドになりつつありますが、デュアルポンプやトリプルポンプ化があります。特にDDC3.2やD5なんかは、もともと単体でも十分なポンプ性能があるので、そのまま1系統で直列させ運用するとオーバースペックになり、逆に熱交換の効率が落ちることもあるのです。

もちろん1系統でも揚程が2M以下に落ち込む構成なら有効ですが、そうのような構成ならば逆にポンプ毎に系統を分けてハイフローで運用する方が効果的だと思います。

というのも、2台以上のポンプを直列して揚程を稼ぎ、流速や流量を底上げしたとしても、特にラジエーターの場合は、ある程度の範囲であれば流速に比例して熱移動が増えますが、流速が速すぎても十分な熱交換が行われないまま通過してしまうという状況になるのです。

次にフィンの構造の違いについてです。
フィン数やピッチ(間隔)などが各メーカーで異なります。

design.png

フィンにはGTSやGTXシリーズのようなダブルコアやSR1やXSPCのRSやRXシリーズのようなシングルコアの二通りがあります。当然ながらダブルコアの方が空気抵抗が高くなるので通気量は減りますが、その分放熱量が向上します。

GTXシリーズは高回転ファンが前提なので例外なんでしょうけど、GTSシリーズのような1列ラジや列数の少ないラジはダブルコアにした方が放熱量を簡単にアップできるのでいいと思います。

あと面白いのがSwiftechのMCRシリーズやSR1などに採用されているルーバー仕様があります。パッと見ではわかりにくいので調べるまでは私は気づきませんでした。

louver2.jpg
louver.png

図をご覧になればわかると思いますが、ルーバーを作ることで空気の流れを変えて放熱効率を向上させています。ダブルコアもそうですが複雑な構造なので、どれも埃が詰まりやすいと思うので、最初はいいけど掃除をこまめにしないとすぐ効率が下がるのが懸念されます。

SR1などの低速ファン対応ラジならばピッチが広いし、埃が詰まりにくいので、ルーバー仕様はとても有効的だと思います。

HWlabs480GTX-2.jpg

フィンピッチについてですが、基本的に列数の多いラジは間隔を広くして通気量を確保した方が良いと思います。また間隔を広くすることで放熱量は減りますが、低回転ファンに対応させることができますので、静音化に貢献できるというメリットもあります。

あと経験上の話になりますが、GTS360を長く使ってますがダブルコアは埃が詰まりやすいです。エアーダスターで吹いてもフィン内部に入り込んだ埃はなかなか取れません。埃が詰まると極端に熱交換率も下がるので、メンテナンスも考慮するとフィンピッチは広い方がいいと思います。

今回はラジエーターの構造について触れてきましたが、実際のパフォーマンスについては検証サイトをご覧になった方が参考になると思います。

この検証サイトによると、同じトリプルラジで1,500rpmの中速ファンではどれも熱交換量に大差はないようです。2,000~3,000rpmの高速ファンではGTXが群を抜いており、他のラジも構造上の差が現れている結果になっています。逆に1,000rpm未満の低速ファンではやはりGTXは不利になり、その他のラジはどんぐりの背比べ状態です。

2,000rpm以上の高速ファンを使い、とにかく冷却重視で考えている人は迷わずGTXでしょうね。ただ埃が詰まりやすいのが難点ですけど、特にGTXシリーズは120を2台より240を1台、280を2台より560を1台の方が構造上、熱交換量は高くなる傾向があるようです。

そうそうBlackIce SR2のサンプルがCoolingLabに届くという情報を耳にしました。SR1と同じUフローで2列から3列に改良されるようです。単純に列が増えるだけだとRXシリーズと似た構造になるんでしょうか。いずれにしても、コンセプトは低速ファン仕様で、列数増やしたので熱交換量が旧作よりも向上してます!・・・こんなとこ?

ラジエーターの改良もそろそろ頭打ちかな?

個人的にはハイエンドユーザー向けにパス数(3~4pass等)を増やして、熱交換時間を長くした方がいい気がします。圧損は増えますのでポンプ性能に左右されますが、デュアルポンプという方法もあるので何とかなると思います。本当はポンプ単体でも流量を維持できるように、パス数増やしても圧損も少なく抑えられたらベストなんですけどね。

というのもケース内にラジ内蔵する場合はスペースの問題もあるので、できるだけラジ数は少ない方がいいですよね。例えば多少圧損が増えても、Quadラジ2台分の熱交換量を同ラジ1台分で賄えるなら、ポンプ買い増ししてもいいから欲しいでしょ?


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テーマ:自作・改造 - ジャンル:コンピュータ

この記事に対するコメント

Re:
はじめまして、通行人さん。

長文にもかかわらず読んで頂いて光栄です。
書いた甲斐がありました。あとご指摘ありがとうございます。

調べたところルーバー仕様はSR1も同様でした。
一部記事を訂正させて頂きました。

>ラジに限らずメーカー自体がまともに開発&製造してる様に
>感じる水冷部品は少ないですよね。

ラジに関しては、やはり老舗のHWLabは品質も悪くないし、メーカーの努力が感じられるところもあるので、個人的に今後もラジ部門としてリードしていって欲しいですね。欲を言えば品質を落とさず価格をもう少し抑えて欲しいです。

それにラジは水冷の核と言えるべき重要パーツですから、革命的な新製品の開発がされることを切に願っています。

細かいパーツは台湾のBitspowerが水冷分野に参入してきて、特にフィッティング類は種類豊富でデザインも悪くないので期待しています。

水枕は特に性能差が顕著に出にくいので気にしてませんが、今後のガルちゃんなどの新製品に併せて各社挙って発表してくれると助かりますね。選択肢が多いほど楽しみも増えますし・・・。

最後にこれは私の勝手な妄想に過ぎませんが、水冷とガス冷(LN2は常用無理なのでエアコンで使われているHFCなど)のハイブリット冷却なんて面白いと思いませんか?

例えばリザーバーの中に冷媒管を入れて直接クーラントを冷やすとか、冷媒ガスの凝縮機や制御装置などは必要になりますがラジは不要になりますね。冷媒は零下になるので水温はセンサーで常時に零度を保つとか・・・まぁ夢のような話でした。
【2010/03/14 00:07】 URL | MURDER #- [ 編集]


初めまして。

経験値と情報をもとにうまくまとめてますね。

TFCのMONSTAは流通してる数が少ないから入手するのに時間かかりますよ。

>SwiftechのMCRシリーズにしか採用されていないルーバー仕様

SR1もこのタイプですよ。他にもあったような気がしますが記憶があいまいなので。。。
海外でもSR1叩き売りしてますね。あまり人気がないようなので...Hardware Labsがきちんと説明すればいい思うのですが、、、
CoolingLabでもコストがかかってる理由を説明すればいいのにとか思います。値下げしたみたいです。SR2出るからかな?
サイズと金額比較で購入する人多いと思うので。

>個人的にはハイエンドユーザー向けにパス数(3~4pass等)を増やして、熱交換時間を長くした方がいい気がします。
...
>。例えば多少圧損が増えても、Quadラジ2台分の熱交換量を同ラジ1台分で賄えるなら、ポンプ買い増ししてもいいから欲しいでしょ?

その通りだと思います。デュアル、トリプルポンプ用の部品増えてきてるし ルーバー仕様で3層、4層かつ今より高圧損の方が効率あがるのでラジ数減らせていいですよね。
ガルちゃんもそのうち販売されるみたいだし。。。

ラジに限らずメーカー自体がまともに開発&製造してる様に感じる水冷部品は少ないですよね。残念ながら....

高品質かつ高性能な水冷パーツが増えることを期待してます。。。。

【2010/03/13 22:17】 URL | 通行人 #- [ 編集]


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